トイレ介護の失敗を減らす排泄予測機器DFree
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無理のない個別ケアを、根拠となるデータとともに

2025年1月にDFreeをご導入いただいた、地域密着型特別養護老人ホームさざんか園さま。
排泄委員長の小園さま、介護士の久保田さまに、DFree導入の背景や今後の展望についてお話を伺いました。
(インタビュー実施日:2025年4月24日)

個別ケアと業務負担軽減の両立を目指して

DFreeをご活用いただいた背景を教えてください。

ご利用者さまの状態が重度化することにより、従来の排泄ケアが困難になりつつあったのが一番の課題でした。DFree導入前から、排泄のタイミングを個別に合わせる取り組みに力を入れており、従来の排泄ケアではタイミングが合わなくなってしまったご利用者さまにはトイレの回数を一時的に増やしてみたり、パッド内の尿測を並行して実施したりと、支援の方法を模索していました。しかし、この方法ではご利用者さまと職員の双方の負担が増えてしまうという課題がありました。(小園さま)

さざんか園さま②.jpeg

尿のたまり具合グラフを見て排尿のタイミングを確認

DFreeの導入を検討された経緯について教えてください。

先ほどお話しした施設で抱えていた課題と、DFreeで改善できるポイントが合致したことが導入の決め手でした。具体的には、ご利用者さまごとの排泄ケアのタイミング適正化をより負担なく進められるのではないか、また、適正化できることで今後施設全体としてパッドの使用量にも変化が生まれるのではないかと期待しています。

排泄ケアのタイミングを見直す必要のある方々に、そこまでお互いの負担を増やさずにデータを収集し、分析できるという点がとても良いと感じています。(小園さま)

導入する上での懸念点やハードルはありましたか?

トライアルの段階や導入当初は、職員にとっても初めて見る、見慣れない機械ですので、「DFreeを活用して排泄ケアを改善する」という意識が職員の中で十分に浸透していないところからのスタートでした。また、シフト制で職員の入れ替わりがあるので正しく使用できないこともありました。日々他にもやるべき業務がある中でハードルもありましたが、繰り返し使用方法や導入目的を声掛けすることで、徐々に定着させていきました。(久保田さま)

成功体験を施設全体へ還元

導入後の運用方法について教えてください。

DFreeを使用するご利用者さまについては、主任とリーダーがピックアップしています。DFreeを使用することでその方にとってどのようなメリットがあるかを必ず考えるように心がけています。(久保田さま)

また、最初のうちはDFreeを初めて使う職員が多かったので、機器を使用することでの成功体験を持つことや、どのようにデータが取れるのかを確認してもらうことを優先し、まずはDFreeを受け入れていただけそうな、そして、測定しやすそうなご利用者さまから使用していました。

DFreeの使用はおひとりあたり2週間を目安に考えていますが、その方の身体状態や、データ分析とケアへの反映の状況によってはもう少し期間を延長することもあります。

排尿に関するデータはまずDFreeを使用したユニット内で確認・共有しています。そして、DFreeのデータを分析した結果どのようにケアの方針を変更していったかを報告書にまとめてもらいます。最終的にはその報告書を施設全体に還元することで、各ユニットの取り組みや成功例から学べるような体制にしていけたらなと思っています。(小園さま)

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DFreeを使用したユニット内でデータを確認・共有

導入後に得られている効果はありますか?

導入して間もないのでまだ全ての職員が効果を実感できている段階ではないと思うのですが、「タイミングを見極めるためにトイレの回数を一時的に増やすということが減り、トイレ誘導の回数は徐々に減ってきていると思います。職員に対するDFreeを活用した排泄ケアの意識づけについても、取り組みを継続しています。(小園さま)

ご利用者さまの個別の事例としては、夜間にちょこちょこ起きたり落ち着きのなかった方に対してDFreeと見守り機器を併用したことで、睡眠状況が改善したケースがありました。体動の激しいタイミングでDFreeのデータを確認したら尿が結構たまっているということがわかり、トイレ誘導をしたらその後は眠れたようです。(久保田さま)

継続利用を支える伴走支援

今後のDFree利用における展望を教えてください。

初めて使う機器に対する知識不足と、DFreeで収集したデータを職員間で展開していくことが課題になりましたが、LINEWORKSを活用したサポートや定期的なZoom相談会があるので安心して導入できます

ご利用者さまの排尿の成功率が向上し、失禁の回数が減少することで、満足度にもつながることを期待しています。また、職員の負担軽減に繋がることで、施設運営の効率化やパッドの削減につなげていきたいと考えています。(小園さま)


DFree導入前から、排泄ケアの個別対応に取り組んでこられたさざんか園の皆さま。ご利用者さまの快適さと職員さまの働きやすさ、そのどちらも大切にされる姿勢に、私たちも学ばせていただきました。DFreeはこれからも、その人らしいケアを支える一つの選択肢として、皆さまの日々の工夫や実践の一助となれるよう取り組んでまいります。

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