トイレ介護の失敗を減らす排泄予測機器DFree
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排泄ケアをデータで支える

尾中病院 介護医療院

社会医療法人いち樹会

〒755-0032 山口県宇部市寿町一丁目3番28号 / 介護医療院 (介護療養型医療施設)

入所定員:60名

2024年12月にDFree1台をご導入いただいた、尾中病院 介護医療院さま。
看護師長の案野さま、看護主任の貝原さまにDFree導入の背景や今後の展望についてお話を伺いました。
(インタビュー実施日:2025年1月31日)

尾中病院介護医療院_案野さま・貝原さま①.JPG

左から 案野さま、貝原さま

排泄自立支援の取り組みを加速すべくDFreeを検討

DFreeをご活用いただいた背景を教えてください。

介護医療院にいらっしゃるのは認知症の方がほとんどです。中にはトイレに行けるADLがあるのに、認知症によって尿意を訴えることができず、おむつを装着されている方も多数いらっしゃいます。

私たちはそうしたご利用者さまに対して自立支援の目的でトイレ誘導を促していますが、なかなか空振りが多く、既にパッドの中に排尿があるということが多々ありました。そのため、DFreeを導入することでトイレの誘導時間を個々人に合わせたいと考えていました

(貝原さま)

DFreeを知った経緯を教えてください。

排泄だけに限らず、経口摂取の維持など幅広く自立支援に取り組んでいた中で、スタッフの頑張りによって実績も出てきたのですが、その取り組みに裏付けがなく、何かエビデンスのあるものを活用したいと考えていました

そんな中、ポータブルエコーのようなもので膀胱内の尿量を確認できないのか、という漠然とした話が出てネットで調べたときに、DFreeを見つけました。使用方法が手軽で、排泄機能に特化して活用できるという点や、価格面も含めて介護医療院にふさわしいのではないかと感じ、問い合わせをさせていただきました。

(案野さま)

DFreeをトライアルしたきっかけを教えてください。

DFreeを装着すると膀胱内の尿のたまり具合がわかるので、トイレ誘導の時間を適正化できるのではないかと思ったのがトライアルのきっかけです。(貝原さま)

ポータブルエコーではなくDFreeを試すことにした理由として、対応するのが介護士や看護師になるので、エコーを使用しても画像の読影が難しいことが挙げられます。価格面も理由の一つです。また、エコーだと常時装着ができないので、ご利用者さまから尿意の訴えがない場合にいつ測定しに行けばいいのか?という問題もありました。

DFreeはご利用者さまの24時間の排尿パターンを知る上で、常時装着ができる点が非常にポイントとして高かったです。また、介護士・看護師が操作やデータ分析を行えるということが決め手になりました。

(案野さま)

DFreeを使う前に懸念点はありましたか?

体勢によって測定結果が変わるのではないかということ、利用者さんがDFreeを外してしまうんじゃないかという懸念がありました。トライアルで実際に使用してみてそういった事例はなかったので、懸念点を解消できました。(貝原さま)

個別の排尿パターン把握に活用

トライアルではどのようなことを実施しましたか?

トライアルでは膀胱内の尿のたまり具合を確認することを目標にしていたのですが、職員はDFreeの数値に惑わされてしまった印象があります。「DFreeの数値や通知をもとにトイレ誘導する」という使い方になってしまい、トライアル中にはあまり成果を実感できませんでした。その経験があったことで、数値や通知をもとにトイレ誘導するのではなく、「その方の排泄パターンを知る」というところに特化して使った方が良いんじゃないかということが見えてきました。(貝原さま)

在宅介護の現場であれば、「尿がたまってきたから今誘導しよう」という使い方も良いと思います。しかし、当施設では60名のご利用者さまに対してDFree1台で運用していくことから、リアルタイムの尿貯留量に合わせて誘導するよりも、DFreeの測定データを分析した上で、後日、尿のたまっている時間に合わせてトイレ誘導を行うのがいいと考えています。モニタリングの観点で活用するのが一番いいという考えにたどり着きました。(案野さま)

ご利用者さまや職員さまの反応はいかがでしたか?

ご利用者さまには「DFreeを装着していて不快だったことはありますか?」と聞いてみましたが、「一回付けてしまえば違和感はなかったです」とのことでした。認知症のある方でしたが、DFreeを外してしまうこともありませんでした

職員はどうしてもDFreeの数値に目が行ってしまったので、数値や通知に対する意見が多く上がりました。また、装着位置がうまくいかず、実際の排尿状況とDFreeの数値に乖離が見られたこともありました。DFreeを導入してからは皆装着するのが上手になり、数値にも踊らされなくなりましたので、そのあたりの負担感は解消されていると思います。

装着方法も簡単なので、職員は戸惑うことなく活用できています。職員の年齢層が高いので活用できるか不安がありましたが、クリアできています。

(貝原さま)

尾中病院介護医療院_案野さま・貝原さま②.JPG

新規入所の方や体調変化のあったご利用者さまの排尿パターンを分析

スタッフのモチベーション向上へ

DFree導入をどのようにご検討いただいたのでしょうか?

エビデンスを持った排泄支援を行うためにDFreeの導入を検討しました。

DFree導入前にも、スタッフの頑張りによって、それまで動けなかった人がトイレで排尿できるようになるなど排泄ケアが成功した事例が何件かありました。私としてはスタッフの頑張りや成功に裏付けをしたいという想いがありました。

トライアル中もたくさんのスタッフが意見を出し合いながらDFreeを使用していましたので、興味を持って活用していけるのではないかと判断し、法人内稟議を上げました。

スタッフもただ単に闇雲に頑張るのではなく、新規入所時にDFreeを用いて排泄支援の必要性をスクリーニングし、ケアによって状態が改善する可能性があることを把握し、実際に膀胱の状態を数値化しながら取り組むことで、モチベーションが上がると考えています。

自立支援の観点からは、ご利用者さまのADL、QOL向上ができるという点で介護医療院のコンセプトに合っていると感じ、購入に向けて上層部を説得しました。

(案野さま)

行動要因の把握や膀胱留置カテーテル抜去に向けた活用に期待

現在の取り組みと今後の展望を教えてください。

現在は新規入所の方にDFreeを装着してモニタリングしています。膀胱に尿がたまってくる時間と排尿する時間を分析できています

また、排尿傾向と活動傾向を照らし合わせることで、「尿がたまってきているから動き出しているのかな」という予測ができるようになりました。例えば、ご利用者さまがそわそわし始めるのが尿意のサインだということが読めるようになってきています。そうした知見をもとにトイレ誘導のプランを作っていけるのかなと考えています。

さらに、膀胱留置カテーテルの入った状態で入所される方も何名かいらっしゃいますので、今後はDFreeを活用して、カテーテルを抜いた状態で生活していただけるようになればいいなと考えています。

(貝原さま)


ご利用者さまの自立支援のみならず、職員さまのモチベーション向上にもDFreeをご活用いただいていることが印象的でした。皆さまの毎日の生活やケアに、DFreeがお役に立つことができれば嬉しいです。

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