2024年11月にDFree1台を導入いただいた、ディア・レスト三次さま。施設長の日野さまと介護職山村さまにDFree導入の背景や今後の展望についてお話を伺いました。
(インタビュー実施日:2025年2月4日)
忙しい中でも個々に合ったケアを目指して
どういった経緯でDFree を知りましたか?
DFreeという名前自体はよく耳にしていました。どのような商品かも知っていましたが、実際に目にする機会はなかなかありませんでした。2年ほど前、東京の善光会さんの施設見学に行った際、実際に使われているデータを見せていただきました。それがきっかけです。その中で、オムツ外しの取り組みや、タイムリーなトイレ誘導が可能だと感じました。(日野さま)
DFreeをご活用いただいた背景を教えてください。
認知症などのご病気をお持ちの方で、日中・夜間を問わず頻繁にトイレに行かれる入居者様がいらっしゃいました。尿が出ているか、出ていないかっていうのもわからない状態で、1日何十回ですかね。もう50回ぐらい行かれてたんです。本当に膀胱内に尿が溜まっているのか把握したいという思いがありました。
また、本人の尿意が曖昧で、トイレ誘導時にすでにパッドに出てしまっており、トイレでは空振りになることがよくあります。こうした問題を解決できれば、パッドに出る前にトイレに行けるようになり、最終的にはその方に合ったトイレ介助ができるのではないかと考えています。
前々から1日の業務の流れで排泄介助に多く時間をとられている現状がありました。適正な回数や時間など分析できればと検討し、試行錯誤している状況でした。最終的にはDFreeを活用することで適正な回数と時間を分析したい、という思いがありました。
その方にあったケア時間っていうのはどこなのか、と思っていても、なかなか業務が忙しいなかで把握していくことには難しさもあり、そこを何か改善できるものがないか、と考えていました。漏れがあると職員負担にも、ご利用者さまにも負担になりますからね。(日野さま)
トライアルを通して実感したこと
DFreeをトライアルしたきっかけを教えてください。
善光会さんでの見学以降もずっと興味があって、去年の6月に世羅町であった展示会で直接説明を聞いたら、これはいいな、と思いました。ちょうど職員も1人連れてきていたので、そこで職員にも理解してもらって、ぜひ試したいなという思いになりました。実際に広島県の他の施設さんでDFreeを使ってみたけれども、ちょっと使いこなせなかったっていう話も聞いたことがありまして。まずは体験してみないとわからないな、と思いました。(日野さま)
DFreeを使う前に懸念点はありましたか?
懸念点としては、職員全員が理解してくれるかどうか、使いこなせるかどうか、また利用者さんに説明して同意や理解を得られるか、さらに小さい機器を問題なく管理できるか、といった点です。そこについては少し心配があります。(日野さま)
トライアルではどのようなことを実施しましたか?
最初は頻尿の方に使用しました。頻尿の方への装着を試みたんですけれども、そろそろラインに達するまでもなく、毎回トイレに行かれるっていう状態でした。ちょっとデータの把握が難しかったという印象はありましたが、その次の方では、ある程度データを把握できたという実感が得られました。
「そろそろ通知」をもとにトイレ誘導ができた事で、職員のモチベーションが上がったんですね。ちゃんとここのラインでトイレ誘導したら排泄ができたっていうところです。お知らせによりトイレ誘導することができ、パット内への排泄が減り、パットのサイズを小さく変更することができたということもありました。利用者さんもそうだと思うんですけれども、職員もすごく良かった、モチベーションが上がった事例です。
その他に特に良かったことは、ベッドに臥床時に、仰臥位・側臥位というのがわかって、寝たきりの方でも、褥瘡リスクが高い箇所が把握できたっていうところです。
あとはLINE WORKSでサポートしてくださるところです。その分析結果をもとにいただいたアドバイスがとても参考になりました。例えば、「利用者さんに前傾姿勢での排泄を促していくといいですよ」というアドバイスをいただきました。非常に職員にとっても良かったと感じています。LINEWORKSでのサポートから、分析結果とアドバイスをいただけることは、非常にありがたいです。(日野さま)
先ほどの使用前の懸念点について施設長からも話がありましたが、最初の説明会で内容をしっかり把握した方はいたものの、そこから職員全体に周知する段階では、うまく伝わらなかった部分もありました。「こういうものがあって、尿の残量が見えるよ」っていう漠然とした情報だけで使い始めたため、職員によっては使い方も曖昧な状態でした。使用してみて、姿勢も把握できる機能がついていることもあり、すごい勉強になりましたね。トライアルを通して使用のイメージがもてました。(山村さま)
トイレ排尿の感動をきっかけにDFree導入
DFree導入までの流れとご評価いただいた点を教えてください。
本来は今の現状について現場レベルで課題を挙げて、解決していく為にはどのロボットがふさわしいかを検討していけるのがベストだと思います。なかなか現状では、時間に追われていて検討する時間がなく、そこまで情報をもってない職員もいる状況です。今のところは私が展示会に行って調べて、「これは現場に役立つんじゃないかな」「今は入居者さんのこういうことで困っていたな」と現場で使えそうなものをチョイスして現場に投げかけています。必ず実際に使ってもらって反応をみています。そこで職員に投げかけて反応がよければ買うっていう流れが多いです。
いかに私がいいな、と思っていても、使えなかったら意味がないですからね。一番最初のロボット補助金が始まった当初に買ったもので、今はもう全然使ってないものもあるので。せっかく費用をかけても、使いこなせなかったり、活用しきれなかったりすると、非常にもったいないです。理想は、今後現場からこれが欲しいと声があがるように持っていけるようになればいいなとは思います。
あとは補助金のタイミングです。合致するかどうかと、補助金の申請のタイミングは管理者としてみています。今回のトライアルでは、そろそろ通知をもとにトイレ排尿が成功した時の、職員と利用者さんのお互いが喜んでいたことが、僕が見ていてすごく印象的でした。(日野さま)
尿意のないご利用者さんをそろそろ通知をもとにトイレ誘導した際に、パッドには排尿が出ていなくて、トイレに座られたタイミングで排尿された際に、利用者さまも介助側も「すごいね」と感動しました。その体験が印象的で、DFreeを使いたいという気持ちを後押ししました。(山村さま)
導入直後の現状と今後の展望を教えてください。
DFreeを導入して、排泄に関する職員の意識は上がったんじゃないかな、と思います。このDFree一つで、どういうふうに活用していくか、「次はこの方にどのぐらいの期間で使っていこう」とスケジューリングを立てて、計画的に排尿パターンを把握していこうという流れになっているので、すごく期待しているところです。
引き続き、排泄パターンを把握していきながら、利用者様個々に合った排泄ケアを実施していきたいです。定時の排泄介助をなくして、オムツ・パットの使用量を減らすことで、利用者様自身の生活の質向上につなげていければと考えております。(日野さま)
今後も利用者さまや職員さまの成功体験と感動にDFreeがお役に立つことができれば嬉しいです。少しでもディア・レスト三次の皆さまのお力になれるよう、弊社一同サポートさせていただけたらと思います。
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