今回ご紹介するのは、在宅で義理のお父さまを介護されているWさまのケースです。
ご本人が尿意を感じにくく、トイレに行きたがらないため、尿漏れと洗濯の負担に悩まされていました。DFreeをご利用いただいた結果、漏れが大幅に減り、ご本人にも行動の変化が見られたと言います。導入前の課題や、現在の活用方法、そして生活の変化についてお話を伺いました。
(インタビュー日:2025年12月2日)
基本情報
- 要介護度:要介護3(左半身麻痺あり/麻痺側に装具、4点杖で自立歩行可能)
- 介護体制:娘(Wさま)が介護
- 排泄介助方法:基本的には自立してトイレに移動

トイレに行きたがらず、尿漏れで洗濯が重労働
──DFreeを使用される前の排泄状況やお悩みについて、教えてください。
義父は尿意があまりなく、泌尿器科にも通院しています。ぎりぎりまで尿意を感じられない上に、動作が遅いため、トイレに間に合わず漏らしてしまうことが頻繁にありました。
デイサービスでも声掛けをしてもらっても、「出ないからいいです」と言ってちょこちょこ漏れているようです。「行っても出ない」という本人の思い込みもあるのかな。基本面倒くさがり屋なので、ショートやデイで声かけてもらっても「いいや」「おしっこでないから」と言った後にすごい量が出たりもしていました。スタッフさんへの申し訳なさが大きかったです。
家でも声をかけても全然トイレに行こうとしないので、私もあきらめて何もしていなかった時期があります。本人も漏れることにあまり抵抗がなさそうでしたね。
──介助者として、特に負担が大きかったのはどのような点でしたか?
とにかく洗濯物がすごい増えることです。寝る前もトイレに行ってくれないので、結局漏れてシーツまで汚れる。毎日のように布団を洗っていて、洗濯がいちばんしんどかったです。夜用のおむつを使っても量が多くて絶対漏れてしまい、日中も夜用のおむつを使っていました。対策し尽くしても、結果、何も変わらない状態でした。
おむつの消費量も多くて、気づいたらストックがなくなっていて、1か月で28枚入りのおむつを2パック半くらい使っていました。
──誰かに相談されましたか?
夜中の漏れについては、ケアマネジャーと泌尿器科の先生に相談しました。日中、体を動かさないからむくみがひどく、夜の尿が増えているのだろうと。日中に利尿剤を飲んでみたりしましたが、飲んだら飲んだで昼がひどくて、座布団とか全部ダメになってしまって…。ケアマネさんとはパッドを変えてみたり、お茶の量減らしたりとか検討したのですが、本人が言うことを聞かない、やる気がないので何も実を結ばなかったんです。
InstagramでDFreeを知り、お試し後に購入
——DFreeを知ったきっかけを教えてください。
夫が昔、初期のDFreeを見たことがあったようです。あとは、よくInstagramで介護や育児の検索をしている中で、おすすめに出てきたRICEメディアの動画を見て知りました。調べてみたら1週間無料でお試しができて、買うとしても1割負担、約1万円というのを知って「試せるなら試そう!」という感じになりました。
男性って数字で見たら動く人もいるので、おしっこのたまり具合の数値を本人に見せたら何とかなるかな、と期待したんです。数字をもとに声掛けもできると思いましたし、何より洗濯物が減ればいいな、というのが大きな動機でした。
治療の指標としても活用。本人の行動にも変化が!
──DFreeを使い始めて、どのように活用されていますか?
泌尿器科の受診時にDFreeを持っていきました。義父は硬くなった膀胱を柔らかくして尿をためられるようにするため、ボトックス注射をしているのですが、先生と「ボトックスを打つ指標としてDFreeを使ってみようか」という話になりました。例えば、DFreeの数値7でおしっこしたくなるのが、5くらいでおしっこしたくなるのが続くようだったら、ボトックスを打とう、という目安にしています。
専用のお知らせ機器は本人が操作していて、たまり具合を確認して、トイレに行って、記録をつけています。私も、たまり具合をみて声掛けすることがあります。グラフのデータを写真に撮って先生に見せて、治療の目安にしているのも、とても助かっています。
装着は、当初は私が介助するのかなと思っていたのですが、試しに本人に聞いたら「貼れる」と言っていて、今は自分で着脱ができています。

──デイサービスではどのように活用されていますか?
デイサービスにもDFreeを持って行って、スタッフさんに見てもらいました。透明なバッグにタブレットを入れて、たまり具合が外から見えるようにして、本人の首からかけています。
デイサービスで後、Wさまよりいただいたメッセージ
デイサービスにタブレット持参で行ってきました。
スタッフさんにも高評だったそうです。面白がって集まっていたそうです。
最近、日中の失禁トラブルが多くて予備着替えも使ってきてたのですが、この日は予備着替え未使用でした!
数値がでてるので、スタッフさんの声かけにもスムーズにトイレに行っているようです。

洗濯量が半分以下に。介助者の精神的負担も軽減
——DFreeを使い始めて、どのような変化がありましたか?
一番の変化は、夜のおもらしがだいぶ減ったことです。寝る前にたまり具合が8とか9になっているのを見て、自分でトイレに行っているようで、そのおかげで夜間の漏れが大幅に減りました。
洗濯物も、とても重かったのが減って、本当に軽いです。においも改善しましたし、寝具の洗濯量は以前の半分〜3分の2くらいになりました。ゴミもすごい重かったのがだいぶ軽くなりました。おむつの量というよりも、ベッドに敷く防水シートの使用枚数が半分くらいになったのが大きいです。多少の漏れはありますけど、シーツとか大きなものの洗濯がだいぶ減りました。
寝る前以外も、本人が数字を気にするようになり、行動変容につながっています。

──気持ちの面での変化はありますか?
DFreeで「出たかもしれません」と通知が来ていたら、洗濯を覚悟できるのですが、何もない状態で盛大に漏れているとものすごいショックなんです。DFreeで予告されていると諦めがつく分、少し負担感は減るかなと感じています。
毎日ではないですが、尿量グラフの画面を写真に撮っておくと、受診の目安として使いやすいのも助かっています。
Wさま、貴重なお話をありがとうございました。
DFreeで尿のたまり具合を可視化することで、排泄介助や洗濯の負担軽減だけでなく、ご本人の行動変容や病院での治療の指標にも役立っていることを大変嬉しく思います。
これからも、ご本人と介助者さま双方の安心と負担軽減に貢献できるよう、製品開発とサービス向上に取り組んでまいります。
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